
写真映えで人気絶頂。ハイジのブランコこと『Yoo-Hoo! SWING』は、おっさんでも映えるのか!?
最近、白馬エリア、ひいては長野県全土で一番バズってるコンテンツと言えば、名作アニメ「アルプスの少女ハイジ」のオープニングでハイジが乗っている、あの空を舞うようなブランコ体験ができる『Yoo-Hoo! SWING(ヤッホースウィング)』じゃないでしょうか?
2020年8月28日、突如として白馬岩岳山頂に登場した高さ3.6mの巨大ブランコ。さながらアニメの世界に飛び込んだかと錯覚してしまうほどフォトジェニックな写真が撮れると、瞬く間に日本中のメディアに取り上げられ、平日だろうが、休日だろうが関係なく長蛇の列ができている大人気コンテンツです。
というのも、岩岳を含むこのHAKUBA VALLEY一帯は、世界有数のスノーリゾートとして世界中から多くの人が訪れます。
つまり冬は見渡すかぎり銀世界になっちゃう。だから、このヤッホースウィングでハイジの世界を堪能できるのは緑生茂るグリーンシーズンだけ。
そのため、抜けるような青空と雄大な山々の景観をバックに写真映えを狙う人々でごった返すわけです。
そんな映えヤーたちが投稿したSNSがたちまちバズっているわけですが、拝見すると本当にモデルもコントラストも美しいものばかり。こんなフォトジェニックな投稿を見たら、是が非にでも行きたくなりますよね。
でも、こんな記事を書いているボク自身35歳のおっさん。
行きたいけど、モデルがボクらでも映える写真を撮影できるのか。「おっさん×ブランコ」なんて、どう考えても哀愁漂う写真になってしまうんじゃないか。
どうなんだい? 俺たちでも映える写真を撮れるのかい?
そう思っているであろう日本全国の成人男性諸君の先駆けとなるべく、岩岳へ向かいます。
ちなみに、ヤッホースウィングのある岩岳スノーフィールドから私たちの展開するホテル『EARTHMANS TSUAGIKE』までは、約2kmほど。車で向かえば5分ほどで着きます。
朝食を食べてからゆっくりチェックアウトしてもオープンの時間には余裕で間に合うし、チェックイン後にふらっと出かけても、クローズの時間にじゅうぶん間に合ってしまうほどの好アクセス。
まさに、ヤッホースウィング体験に特化したホテル(ウソです、ホテルのある栂池高原にも大自然を満喫できるコンテンツがいっぱいあります)です。ぜひご利用ください。
さて、話は戻りますが、私たちのようなおっさんでも映える写真が撮れるのか?
せっかくなので、私よりさらにおっさんである、うちのホテルのエクステリアを担当している大工の岡田さんをモデルに起用。
今年、多くのお客様から大好評をいただいているこのウッドデッキを作った、うちの匠です。
さぁ、これでおっさん指数は最高値に。準備は万端です。
かかってこいフォトジェニック!
ゴンドラに乗って、いざハイジの世界に!
このヤッホースウィング、山頂に設営されているので車で直接行くことはできません。岩岳スノーフィールド駐車場に車を置き、そこからゴンドラ『ノア』に乗って頂上駅に向かいます。
「某マップで検索したら、車で山頂まで向かう謎のルートが表示されて行き方がわからず迷った」というお客様もいらっしゃったので、向かう際の転ばぬ先の杖として覚えておいていただければと思います。
ゴンドラを降りてから、案内どおりに進むこと約3分でブランコのある場所へ到着。
ゴンドラに乗っている間の所要時間も合わせたら、駐車場からは約10分で目的地に到着ってところでしょうか。
しかし、検証当日はちょうど岩岳山頂に雲がかかってしまい、見ての通り、数メートル先も見えないほどの濃霧。
アルプスの少女ハイジの世界、というよりかは、映画「サイレントヒル」のワンシーンじゃないかと思ってしまうほど。
霧の向こうにうっすらと浮かぶブランコなんて、もうホラー映画にしか見えません。
もちろん、ブランコの先も濃霧で視界はゼロ。アルプスのような美しい山々は一切見えず。
これ、ホラー映画だったら、乗った瞬間に死亡フラグが立つレベルよ。
まぁでも、見方を変えれば、あたり一面真っ白な世界は非常に幻想的で、まるで霧の中に吸い込まれそうなブランコは、天国への入口のようにも見えます。
岡田さん+天国へのブランコなんて、それはそれでおいし……じゃなくて美しい写真が撮れそうだけど、今回のボクらの目的はあくまでも、世の若いお嬢さんたちが撮っているような、自然の景観が美しいフォトジェニックな写真を撮ることなんだ!
そのためなら、雲が抜けるまでいくらでも待ってやるぜ!
かかってこい曇天!
と意気込んだのも束の間。10分くらいで雲が抜けて晴れ間が見えてきました。
視界が晴れ、突如現れた雄大な白馬岳に、思わずうっとり。
しかも先ほどまでの濃霧の影響か、虹が掛かってるじゃないですか。
もう、これだけでフォトジェニックですよ。
しかし!
ボクらの目的は、ヤッホースウィングに乗った写真を撮ってようやく達成されるわけですから。
まだまだスタートラインにたったばかりです。
いざ、ヤッホースウィング初挑戦
なんとか晴れている間に写真を撮りたいと、急ぎ足でブランコの順番を待つ列に並びます。
その間も「虹よ、消えないでくれ。」そう願いながら、順番を待ちます。
そしていよいよ我々の順番が。
さぁ、虹はどうだ!?
残っているか!?
残ってたー!!!!!
今なら絶対映える写真が撮れますよ、と足早に岡田さんの手を引きブランコへ。
飛び出し防止のハーネスをつけ、ブランコに乗せられる岡田さんを尻目に、ボクのカメラを握る手にも力が入ります。
目の前には虹。雲は抜け、広がる青空。その先には雄大な白馬岳。
フォトジェニックな要素は揃ったと言っても過言ではない。
ブランコを漕ぎ出すと同時に、流れ始めるハイジのオープニング。
この曲が流れている約2分の間、空を舞うようなブランコ体験を存分に楽しめるわけです。
流れるヨーデルのリズムに合わせて軽快にシャッターを切り続けるボク。
はたして、念願のフォトジェニックはカメラに収めることができたのでしょうか?
結果、映える写真は撮れたのか!?
それでは、いってみましょう! まずはこちら!
なーんか、痔のクスリのコマーシャルで見たことがあるようなワンカットですが……
うん、晴れ渡る青空に向かってブランコを漕ぐ岡田さん。なかなか映えてます。
そして、この日最高に映えたと思われるカットがこちら。
虹、雲海、山、ブランコ。全てがベストバランスで、まるで絵画のような美しさでしょ?
これで若いお嬢さん方じゃなくとも、フォトジェニックな写真が撮れるということが実証できました。
成人男性の皆さま! 安心してヤッホースウィングを体験しにきてくださいね!
ちなみに、グリーンシーズンの営業は11月8日まで。もう間もなく終了してしまいますが、じつはこれからが、白馬ならではの景観が楽しめるオススメのシーズンだったり。
世にも珍しい三段紅葉を楽しめる白馬ならではの景観
そう、白馬を代表する絶景といえば、三段紅葉。
山の麓の樹々の緑から紅葉して赤く色づいた山の中腹、そして山頂の冠雪と、ひとつの景色の中で、季節で変化していく自然のグラデーションを一度に見ることができる、白馬ならではの希少な景色です。
岩岳は、HAKUBA VALLEYの中で唯一の単峰であるため、眺められる方角が限定される他の山々とは違い、360°の大パノラマ。そのため、この美しい景色を抜群のロケーションで眺めることができるんです。
でも、雪国の秋は短いですから。標高の低い場所と比較すると、紅葉した葉もあっという間に散ってしまいます。
そんな限られた時間の中でしか見ることができない秋の絶景。アルプスの少女ハイジとは違った、日本らしいフォトジェニックというのも良いのではないでしょうか?
ちなみに、岡田さんの初ヤッホースウィングは、体験時間が終了するまで、ずっとフォトジェニックでしたとさ。