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山間の集落を見渡す、築140年の古民家をリノベーションした『Café十三月』。

そもそも十三月って?

店名にもなっている“十三月”とは、小谷村の中谷・北小谷地区において災厄除けとして行われていた小正月行事で、十三月と書いた胡桃の木で作った札を家の軒先に掛けておくと「正月だから何か良いものがあるかもしれねえな。」と家の前までやってきた鬼が、軒先に掛けられた木札を見て「なんだ、まだ一月じゃねえのか。来るのが早かったようだな。」と帰っていくと言われる風習なんだとか。

昔の人もなかなか洒落の利いたことを考えますね。

今も残る、古き良き日本家屋。

中谷郷にある築140年の古民家をリノベーションした店内は、古き良き日本家屋の特徴をそのままに、間仕切りをなくすことで建物の中を遮るものがなくなり開放感があります。

縁側から見える村の原風景と相まって、いつまでもここでのんびりとしていたくなるような空間です。客間は座卓に座布団という、至極シンプルなおもてなし。

ただし、これは料理でもよく言われるところの“素材の良さを最大限に活かした調理法”的な。風景が色濃く残るこの土地のこの建物だからこそできる飾りすぎない空間美と、それが演出する日常生活ではなかなか味わえない贅沢な寛ぎの時間。それらを構成する重要なエレメントのひとつが日本の伝統建築の特徴でもある土間の存在です。

土間とは現在の一般的な住宅では玄関にあたる空間ですが、現在の玄関とは違って炊事や洗濯など、あらゆる家事が行われていたため十分な広さがありました。こういう風景が残せるのも古民家の良いところ。

テレビ番組などのメディアから発信される古き良き日本の刷り込みイメージが、余計に土間をノスタルジーな存在に仕立て上げているとは思うのですが、それでもやっぱり土間にはどこか懐かしくてほっとする魅力があります。

日本のノスタルジックな空間で、コーヒーを満喫する。

そんな空間の中に設けられたカウンターでコーヒーをドリップしたり、デザートを仕上げたり。さながら土間で家事をしている姿を見ているようで温かい気持ちになります。

カウンターの上に吊られた不揃いなランプシェードもCafé十三月らしい世界観を感じさせてくれます

このカウンターの棚に並んでいるコーヒー豆はすべて自家焙煎。こだわりの豆を一粒一粒ハンドピック、そしてロースト。更に一杯ずつ丁寧にハンドドリップ。抜群のロケーションで飲むコーヒーは格別です。

常時、数種類のコーヒー豆を用意しているのでお好みのテイストを見つけに通うのもおすすめですが、もちろんおすすめはコーヒーだけではありません。

ここを訪れたら、人気のカリープレートを注文すべき。

美しい山の景色が引き立たせる、南インドのスパイスの香りが魅力のカリープレート。

野菜はできるだけ地元のものを使うというカリーは南インドのカレー料理が中心。カレーとスープにライス、付け合わせを一皿にまとめたワンプレートを自分の好きなようにまぜて、いただきます。

ちなみにインドカレーの代表格として、広く世間に浸透しているバターチキンカレーは北インドのカレーだって知ってました? バターや生クリームを使った北インドの濃厚なカレーに比べると、果実や野菜、ココナッツミルクを多く使う南インドカレーはスープ状であっさりとしたさわやかな味わいが特徴的。 そのため、素材が持つ風味がスパイスの美味しさを引き立たせます。

小谷村の夏の風物詩。十三月のかき氷。

デザートは夏限定の特製かき氷で〆。山のように盛られたかき氷はCafé十三月の夏の風物詩です。

使用するシロップは、自家栽培で育てられたベリーをはじめ、川中島白桃や杏など果物づくりの盛んな長野県らしい素材に、ひと手間加え作っています。

夏が終わっても定番のかぼちゃプリンやコーヒー寒天あんみつが登場予定。こちらも大変楽しみです。

ぜひ、Café十三月にお立ち寄りください。

美しすぎるロシアンブルーの『リコ』。東京に住んでいたころから飼っているのですが、小谷村に入植してから大自然の中を走りまわっている恩恵なのか、どんどんマッチョになってきているんだとか。

■ SHOP DATA
住所:長野県北安曇郡小谷村中土11738
電話:0261-85-1781
時間:10:00〜18:00
休日:火・水・木曜(GW、お盆は無休。紅葉の季節は水曜休)
※詳しい店休日はWEBにてご確認ください。
HP:http://www.13gatsu.net

東京に住んでいた高木二郎さん・絵里奈さんご夫妻。小谷村の地域おこし協力隊に参加したことをきっかけに移住し、2016年にこの店をオープンさせました。

馬場 裕一郎

馬場 裕一郎

長野県在住。出版社の編集を経てライターに。 自然豊かな場所で生活しているため、アウトドアやスローライフに関する記事に携わることが多いが、趣味はもっぱらマンガを読むこと、と比較的インドア派。 スマホには常時7つ以上のコミックアプリがインストールされている。

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